第四十四回 IF関数が進化!ネスト不要で複数条件もラクラク!
2016年2月、ついに最強のExcel関数が登場しました。その名も、IFS関数!!
IFS関数は、お仕事などで非常によく使うIF関数の進化系。
IFSという複数形の名前から予想されるとおり、複数条件の設定ができる関数です。
この関数の最大のメリットは、「IF関数のネスト」の面倒から解放されるという点!
ネスト…そう、数式にカッコが山ほどついてくるアレです。
IFS関数を使えば、なんとネストが不要!だから、次の2点で複数条件の設定が劇的にラクになります。
・カッコは1つで数式完結!
・条件式が超シンプル!
ネストの複雑さにイライラ、モヤモヤしていたあなたにピッタリの新関数ですよ。
※IF関数のネストについて詳しくは、下記の過去記事をご参照ください。
第五回 なんと業務効率格差21倍!!「IF関数」のネスト
さらばネスト!IFS関数は1つの関数、だから簡単ラクラク
例えばこんな複数条件を設定したい場合。これまでは、「IF関数のネスト」というちょっと高度な処理がネックになっていた方も多いと思います。
しかし、IFS関数を使えば驚くほど簡単!
その理由はズバリ、ネストをしなくても1つの関数で処理できるからです。
これで、複数条件の設定はもうラクラク!
では、もう少し実際のお仕事で使うような例を用いながら、IFS関数の設定の仕方を確認していきましょう。
IFS関数を使いこなすための2つのポイント
今度は、下記の例で複数条件を設定してみましょう。IFS関数の数式は下記のとおりです。
数式を設定する際のポイントは2つあります。
1.論理式に入れる条件の順番に注意
2.「偽の場合」がないので、数式の最後にも条件と結果を入れる
では、冒頭の例を使って数式を設定しながら、2つのポイントについて詳しく説明します。
ポイント1:論理式に入れる条件の順番に注意
IFS関数の数式では、前の論理式で真となった条件が優先されます。そのため、条件を並べる順番には注意が必要です。
ポイント2:「偽の場合」がないので、数式の最後にも条件と結果を入れる
IF関数と違って、IFS関数には数式の引数に「偽の場合」がありません。
そのため、数式の最後にも「条件(論理式)」と「結果(真の場合)」を入れる必要があります。
●「それ以外の場合は○○」という条件を設定する方法
IFS関数では「偽の場合」の引数はありませんが、数式の最後に「それ以外の場合は○○」という条件を簡単に設定することができます。それが「True」という条件です。例えば上記の複数条件の数式で、最後の条件をTrueに置きかえると…
これは「これ以前の条件にあてはまらない場合は、定価を返す」という条件になります。
いちいち条件の数式を入力する手間が省けるので、非常に便利です。
!注意! Excel2016以前のバージョンで開くと、エラーが表示される
2016年11月現在、Excel2016の新関数を使ったファイルを、Excel2016より前のバージョンで開いた場合、新しい関数が入っているセルは数式が正しく表示されず、編集するとエラーが表示されます。そのため、他社にファイルを渡す場合などは、注意が必要です。
IFS関数をご使用の際は、現時点ではご自身だけで新関数を使う場合や、Excel2016で統一された社内で使う場合のみに留めておかれることをおすすめします。
いかがでしたか?これまでもExcelに新しい関数が追加されることはありましたが、IFS関数のように普段のお仕事などで大活躍する関数はなかなかありませんでした。
この関数は知らないともったいない!ぜひ、使い倒してくださいね。
なお、IFS関数を含む6つの新関数は、Excel2016の中でも、Office365限定の機能となります。
新関数はOffice365のExcel2016だけでなく、Excel Onlineやモバイル用Officeにも対応していますので、この記事を読んで「Office365じゃないけど、IFS関数って超便利!」と思われた方は、ぜひ一度お試しください。
非常に便利な関数なので、今後の活躍しだいではすべてのExcelで使えるようになるかもしれませんね…と期待を込めつつ。
Office365や、IFS関数以外の新しい関数については、下記をご参照ください。
《その他の新関数》 マイクロソフト公式ブログより
《Office365》 1ヶ月の無料お試しもあります
年間契約は損?得?Officeの選び方まとめ②Office365 solo編
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タグ:Excel2016, Excel 関数 IF, IF ネスト, IF 複数 条件
単体製品には装備されていません。
365のEXCEL2016という制約があります。
コメントをいただきありがとうございます!
ご指摘のとおり、今回のIF関数の機能は現状Office365限定となります。
詳しくは記事の最後に記載しておりますので、よろしければご参照くださいね。